データ収集とは?AI開発に必要な高品質データを収集する方法

04/10/2025

データ収集とは?

本記事では、AI開発に必要なデータの種類、データ収集が必要な理由、データはどのように収集されるのか、業界別の活用事例、データ収集の流れについて解説していきます。

データの種類

AIモデル・機械学習モデルでは、それぞれの目的に合わせて、データセットを大きく3つの種類に分けて使用するのが一般的です。

学習データセット(Training Data)

学習データは、AIモデルを学習させるために使用するデータです。訓練データやトレーニングデータとも呼ばれます。

検証データセット(Validation Data)

検証データは、AIモデルのハイパラメータを調節し、モデル性能を評価するために使用するデータです。

テストデータ(Test Data)

テストデータは、AIモデルの汎用性・適合度を評価するために使用するデータです。

データ収集が必要な理由

AIモデル・機械学習モデルには、膨大な量の学習データ(訓練データ)が必要です。

AIの導入が進む中で、特定のユースケースに対応するための新たなデータセットへの需要も高まっています。信頼性の高いソースから多様で高品質なデータを収集し、それを活用してトレーニングを行うことで、AIモデルはさまざまなアプリケーションにおいて、より正確かつ効果的に機能するようになります。

データはどのように収集されるのか

AI開発に使用される学習データは、既存のデータセット、構造化されたナレッジベース、クラウドソーシングによる人間のコントリビューションなど、さまざまな手段を通じて収集されます。

既成のデータセットは幅広いニーズに対応できますが、多くの企業では、モデルの精度を高めるためにカスタムデータ(独自データ)の活用が求められます。生データを収集した後は、データアノテーション(データラベリング)を行うことで、モデルがパターンを認識しやすくなり、予測精度の向上につながります。

ここでは、Appenが提供する主なデータ収集手法をご紹介します。

リモート収集

独自のマルチデバイス対応プラットフォームを活用し、自宅や公共の環境からデータを収集する手法です。Appenのプラットフォームは、画像、動画、テキスト、音声、位置情報など、さまざまな種類のデータに対応しています。

オンサイト収集

Appenのグローバル拠点、顧客オフィス、プロ仕様のレコーディングスタジオ、マンション、車内など、複数の国において専門機器を用いたデータ収集を実施しています。これらのデータ収集は、厳格な監視体制のもとで行われます。

デバイス収集

AR/VRグラス、ウェアラブルデバイス、スマートホームデバイスなどの次世代テクノロジーやプロトタイプを活用してデータ収集を行います。デバイス収集は、オンサイトまたはリモートで実施可能で、シームレスなロジスティクスを実現します。

位置情報・POIデータ

AI・地理空間プラットフォーム向けの高品質なデータ収集とデータアノテーションを行います。プライバシー、コンプライアンス、データバイアスの排除を重視した、モバイル位置情報とPOI(Point of Interest)データに特化したデータ収集です。

既製データセット(OTS)

データ収集サービスに加え、80以上の言語に対応した290以上の既製データセットも提供しています。AI開発の進化するニーズに応えるため、データセットは継続的に新規追加されています。対応するデータの種類には、画像、動画、テキスト、音声、位置情報データがあります。

業界別の活用事例

バーチャルアシスタントから仮想現実(VR)まで、AIの学習データはさまざまなユースケースに対応しています。

自動車業界

カスタムデータ収集と専門家によるサポートを活用することで、信頼性の高い車内音声認識ソフトウェアや車両シミュレーション、自律走行車などが実現され、自動車業界に革新をもたらしています。

VR/AR

クラウドソーシングによって多様な手法で収集されたデータを使用してモデルをトレーニングすることで、仮想現実(VR)体験の中で商品紹介をしたり、人間のジェスチャーを解釈したりすることができます。

カスタマーサービス

会話型AIチャットボットや電話システムを、関連性の高い人間データでトレーニングし、実際のシナリオでパフォーマンスを評価することによって、高品質なカスタマーエクスペリエンスを提供します。

データ収集の流れ

データ収集の一般的な流れについてご紹介します。

  1. 分析: プロジェクトの要件と目標を設定します。
  2. 設計: データ収集と品質保証のワークフローを設計します。
  3. データ収集: Appenのグローバル拠点を活用して、対象地域でデータ収集を行います。
  4. データアノテーション: AppenのAIデータアノテーションプラットフォームを活用して、データアノテーションと評価を行います。
  5. デリバリー: プロジェクト要件に応じて、データをパッケージ化して納品します。

Appenのソリューション

Appenは、大規模言語モデル(LLM)アプリケーション開発を検討している企業向けに、さまざまなサービスと製品を提供しています。

データ収集・データアノテーション

AIデータ企業のAppenは、AIデータ業界のグローバルリーダーとして、28年以上にわたり、290以上の言語・方言に対応した高品質なデータを提供してきました。データクリーニング、データセット作成、データ収集データアノテーションなど、お客様のAIモデル開発に必要な一連のサービスを提供しています。詳しくはこちらをご覧ください。

ファインチューニングとRLHF

AIデータ企業のAppenは100万人以上のクラウドワーカーと経験豊富な専門チームを有し、お客様のモデルを最適化するためのファインチューニングと、人間のフィードバックによる強化学習を支援します。バイアスを最小限に抑え、高性能なモデル開発を実現します。

大規模言語モデル開発プラットフォーム

Appenが独自に開発した大規模言語モデル開発プラットフォームは、大規模言語モデルの開発プロセスを効率化します。トレーニング、ファインチューニングだけでなく、開発に必要な様々なツールを提供し、迅速なモデル開発をサポートします。

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