コンピュータビジョンとは?実用例や最新動向を紹介
近年、コンピュータビジョン(コンピュータビジョン)は、人工知能(AI)の中でも急成長している分野の一つです。本記事では、コンピュータビジョンについてわかりやすく解説していきます。
コンピュータビジョンとは?
コンピュータビジョンは、コンピュータが画像や動画を見て、人間のように理解できるようにする技術のことです。コンピュータは画像や動画を見ただけでは、画像上に何があるのかを人間のように認識することはできません。人間の脳と同じような処理能力をコンピュータに組み込むことで、多くのデータをより速く、より正確に処理することができます。
コンピュータビジョンの実用例
具体的にコンピュータビジョンはどのようなシーンで活用できるのでしょうか。
自動車
自動車業界で注目を集める自動運転の開発において、コンピュータビジョンは欠かせない技術です。自動車運転では、カメラがリアルタイムで標識や車線、車両を認識する必要があります。そのために、画像や動画から、標識や車線、他の自動車や歩行者などの障害者を検出するコンピュータビジョンが使われています。
医療
コンピュータビジョンは、医療画像処理の分野で広く利用されています。例えば、膨大な医療画像をAIに学習させることで、初期症状が認識されにくい病気や、診断が難しい病気に対しても、微妙な違いを発見し、より正確な診断を迅速に下すことができます。
小売業
コンビニやスーパーにある監視カメラから、不審な動きをする人物を検出したり、商品棚をリアルタイムに監視し、補充が必要な際にはアラートを出したりと、人手不足が叫ばれる中、小売業の業務の効率化にも一役買っています。また、Amazonの無人店舗も、会計時のトラブル、不審な人物がいるなど、特定の動きや要素を抽出するコンピュータビジョンの技術が使われています。
どのような用途であれ、企業はコンピュータビジョンに投資して、予測や決定を迅速かつ高い信頼性で行えるようにしています。多くの企業がコンピュータビジョンに基づいてA Iを構築していますが、これは機械処理に利用可能な大量の画像データによって可能になったためです。
コンピュータビジョン、ディープラーニング、機械学習の違い
コンピュータビジョンは通常、機械学習、ディープランニングのいずれかを利用します。機械学習では、画像のパターンを特定し、統計学習アルゴリズムが画像を分類し、画像内のオブジェクトを検出します。
ディープラーニングでは、機械学習とは異なるアプローチを取ります。ディープラーニングは、ニューラルネットワークをベースとしており、提供された事例からパターンを特定することで問題を解決します。
そのためには、膨大な量の高品質な教師データと、使用するニューラルネットワークの数などの変数を適切に調整する必要があります。十分な例があれば、ニューラルネットワークは、追加の指示を必要とせずに、目的のオブジェクト(放射線画像内のがん性細胞など)を識別することを学習します。
ディープラーニングは他の手法に比べて導入が容易なため、多くのコンピュータビジョンで使用されています。
コンピュータビジョンの今後
コンピュータビジョンは、あらゆる産業において幅広い用途があり、急速に私たちの生活の中に浸透しています。しかし、機械学習において最も解決が難しい問題の1つでもあります。
企業ではすでに、日常業務におけるコンピュータビジョンの利用をサポートするための基本的なフレームワークを開発しており、継続的なデータパイプラインによって、モデルが適切な量の教師データを活用し、時間の経過とともにパフォーマンスを向上させることができるようにしています。
その結果、通常は人間が行うより定型的な作業をコンピュータがより速く、より生産的に処理できるようになり、収益を上げ、コストを削減することができるようになります。
コンピュータビジョンプロジェクトを円滑に進めるには
Appenでは、コンピュータビジョンを活用した最先端のAIモデルを構築するために、豊富な経験を持つ専門のチームがいます。Appenのコンピュータビジョン責任者であるクオ・チンは、コンピュータビジョンモデル構築を円滑に進めるため、以下の3つのアドバイスを述べています。
成功基準を定義する
コンピュータビジョンのプロジェクトにおける成功は、明確な精度評価指数を設定する必要があります。物体検出プロジェクトではIoU、物体追跡プロジェクトではMOTA、また、特に新規のプロジェクトでは、カスタマイズされた測定基準である場合もあります。これらの指標を用いることで、開発者、プロダクトマネージャー、データアノテーションベンダーは、データとプロセスを最適化する明確な共通目標を持つことができます。
細かい粒度で詳細を可視化する
開発者は、主要な指標を見るだけでなく、常にテストをモニタリングして、ある特定のパラメータでうまくいかない理由を確認する必要があります。特にコンピュータビジョンのプロジェクトでは、パラメータが悪いと視覚的なアーチファクトに直結することが多いため、視覚化が威力を発揮します。Appenでは、ジョブレベルからピクセルレベルまで、あらゆるレベルの可視化を活用することで、開発をより容易にすることができると考えています。
人間とAIの協働
リソースが許す限り、人間と機械の両方から得られる推論結果を統合することを検討する必要があります。代表的なシナリオは、自律走行を開発する企業が安全性を重視した知覚アルゴリズムに取り組んでおり、そのデータベンダーは非常に正確なグランドトゥルースのアノテーションを提供する必要があります。前述のラベリング手順における冗長性は、自律走行アプリケーションにおける不確実性と連続的なリスクを低減します。
Appenのデータラベリングサービス
Appenは、機械学習を大規模に改善するためのデータアノテーションとデータ収集サービスを行なっています。お客様のコンピュータビジョンプログラムのニーズに特化した高品質の画像や動画データを大量かつ迅速に提供しています。
詳細については、以下のフォームもしくは、contact-japan@appen.comまでメールでお問い合わせください。